細胞は、ひとつぶひとつぶ細胞膜で包まれてできています。
この細胞膜の中に水分やその水分を取り込むタンパク質が詰まっているのです。
細胞は、必要のなくなった成分を排出し、新たな成分を吸収する機能を持っていて、これによって、臓器やお肌、それぞれ細胞本来の役割をはたせるよう、細胞は常に変化していき、最後には腫瘍になる前に自ら剥がれ落ちていくのです。こうした特性は、生命の宿命と言えるのかもしれません。
細胞レベルでも生命の宿命、生と死が起きているというのは何故か説明つかないのですが、とにかく愛おしく感じませんか?
この特性を支える、成分の出し入れを可能にしているのが、健康な『細胞膜』なのです。
細胞膜の役割
細胞膜は文字通り細胞の膜であり、刺激となり得る大きな分子の通過を防いで、細胞内部ひいては体内を守るのが大きな役割です。
大きな分子といったのは、細胞膜は選択的透過性という機能を持っていて単に外部刺激を遮断するだけでなく、成分の出入りを管理し、つどつど必要な性能をえるために様々な成分を出したり取り入れたりする事で常に変化を続けていると考えられています。
このように、細胞そのものは誕生から剥がれ落ちるまでに、様々な変化を経て、剥がれ落ちる、言わば成長し死ぬといった1つの生命体のような生体を持っているのです。この特徴は細胞膜にもいえ、細胞膜そのものも変化していくそうで、その研究は未だ進んでいて、細胞の性能や成り立ちにはまだまだ未知の部分が未だに多いという事です。
細胞膜の弱点
細胞膜はリン脂質と呼ばれる、お水とも油ともくっつきやすい成分が2重に重なって形成されています。
この形成を破るもの、変化させるものがあれば、それこそが本当の意味での『刺激』と言えますよね?
『刺激』の最たるものは紫外線と言えると思います。
ただし、紫外線は普通に生活すれば当然に浴びるありふれた刺激といえ、紫外線による変化や破壊は、見方を変えれば自然な細胞の変化の一つであり、必要なもの!受け入れるべきもの!とも言えなくはないですよね?
『紫外線』を除く、人間が自ら取り入れてしまうかもしれない刺激といえば、洗剤や化粧水などによる静電気力です。
なぜ、静電気力に弱いかというと、リン脂質はプラスやマイナスといった刺激によりバランスを崩して変化してしまう可能性があるからです。
では、洗剤や化粧水がなぜ静電気力を持っているのか?というと、水とくっつきやすくなって洗浄力を上げたり、本来交わらない油系の成分を精製水にバランスよく分散させるために界面活性剤が配合されているからです。
ただし、現代の界面活性剤は、『壊す』『破壊する』と呼べるほどの刺激はありません。
本来、体を守るために使用する化粧水やボディーソープ、シャンプーが体の刺激となっては元も子もないですから当然ですよね?
とはいえ、刺激があるのは確かですから、その事をしって利用する事、なるべく刺激の低いものを選ぶ事は重要と言えますね。
特にトリートメントなどに含まれる柔軟化などの役割を持つプラスの力をもつカチオン界面活性剤はマイナスの力をもつ細胞膜のリン脂質と相性が悪く、注意が必要です。
トリートメントなどの、治療をイメージできそうな成分ほど、実は刺激がある可能性も高くなる傾向にあるって言うのは意外ではありませんか?付けっぱなしが良いのではといったイメージだけの使用は間違いの元と言える良い例なのです。
細胞膜はどう作られるの?
細胞膜はDHA,EPAで出来ます。
DHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸の略称で、どちらも脂肪酸と呼ばれる成分の内の1つです。脂肪酸は脂質と呼ばれる食品の9割近くを形成する成分で、魚、牛乳、肉、植物オイル、全く特徴の違うこれらの食材の脂肪も構成するのはほとんど脂肪酸です。
昔みた、ドラえもんの映画、プランクトンやオキアミを材料に様々な料理が自動で調理する道具がありました。子供ながらにさすがにありえないでしょ!?良くのびた君納得できるもんだ、子供だましにも程がある!と思ってみていたのですが、あながち、全くありえない事もないとさえ思えますよね?
脂肪酸は更に、不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸に分けられ、DHA,EPAはどちらも不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸の特徴は酸素などによって酸化しやすい(腐って性能が変わる)といった弱点があります。
DHAといえば、『さかな』ですよね?魚って、牛や豚、鳥の肉に比べて腐りやすいですよね?
この原因は、DHA、EPAが豊富に含まれる証拠だったのです。
魚がすぐに特有の青臭い匂いを放つのは、不飽和脂肪酸がすぐに酸化しやすい事が原因だったのです。
ですから、健康な細胞膜を作り出すにはサバやイワシといった足の速い青魚がオススメされている訳ですね。
実際、酸化しやすいDHA、EPAなどのサプリメントは、酸化してその効果が弱まるのを警戒して、ビタミンなどの抗酸化成分と同時配合されている場合が多いです。
DHA、EPAの摂取には抗酸化成分の同時摂取も意識してみると良いかもしれません。
DHAが頭を良くすると言うのは何で?
さかなをーたべーるとー、あたまーがーよくーなるー。
有名な歌にもありますよね?
むかしから、DHAは頭を良くする!
まことしやかに流れるこのウワサ。暗記パンなんて製品も出たほどです。
当然の事ながら食べるだけで、圧倒的な頭の良さが手にはいる!なんて都合の良い食べ物がある訳ありません。
ただし、何の根拠もなくこんなウワサが出回る訳がありません。
そう、このウワサ、ある意味ただしいと言える側面も持ち合わせています。
人間の体は、鍛えられます。
考えてみれば素晴らしいですよね?
持久力をつけたいのならば、持久力、スタミナを消耗する事で更なるスタミナの器を手にする事が出来ます。
今はまだ持ち上がらない物も、腕や腰の筋肉を酷使し、消耗し続ければ更なる筋肉の器を手にし、持ち上がる日を必ず迎えます。
では、頭を良くしたいのであれば?そう、頭を使えば良いのです。
人間の体は消耗する事で、更なる力を手にします。
このメカニズムに必要なのは、『食事』による栄養摂取です。
筋肉を作るのに有効な材料とされる栄養は、プロテイン、つまりは必須アミノ酸です。
必須アミノ酸は、体外から取り入れる、つまり食事以外に取り入れる事の出来ない取っ替えのきかない栄養素です。
他の生物を取り入れる事でしか成長できない、漫画みたいな話ですよね?
では、脳を作るのに有効な栄養素は?というと、必須脂肪酸、つまりはDHAやEPAなのです。
必須脂肪酸も必須アミノ酸と同じく食事でしか取り入れる事のできない取っ替えのきかない栄養素です。
『必須』と名のつく所以は取っ替えが効かないという意味なのですね?
いかがでしょう、食べるだけで頭が良くなる?はずがありませんよね?
如何に筋肉をつくるのに必要な必須アミノ酸豊富な、プロテインや鶏肉を食べ続けても、筋肉はつきません。
筋肉は使用する事で消耗して、必須アミノ酸を材料につくり直す事で初めて器が広がり大きくなる、更なる力を得るのです。
脳は筋肉のように、数値化できるほどその成長を証明する事が出来ません。
ですから、脳も消耗する事で成長するとは言いきりませんが、ただ必要な栄養素を取り入れるだけでは少なくとも、効果は薄いと私は考えています。
脳は衰える、DHAをバランスよくとりいれよう
脳の60%は油性成分で出来ています。
人間の体の60%程が水分で出来ている事を鑑みると、脳がいかに油性成分を中心に構成されているかが分かりますよね?ですから、油性成分を作り出すDHAが脳に有効とされている訳です。
脳の油性成分は高齢により減少する事が分かっています。油性成分を作り出す力と、DHAを取り入れる力が減少することが主な原因とされているそうです。
通常でもDHAは不足しがち、なんせ、サントリーさんによれば、1ヶ月にあじのお刺身42皿分は必要とされているそうです。意識してはじめて摂取できる量ですよね?
年を重ねた体ではなおの事摂取量を増やすべきなのは、自明の理と言えそうですが、現実的ではないですよね?
しかも、今回はDHAに注目したからこそ、あじのお刺身42皿となりましたが、健康とは目を向けるところによってどんどんお皿の数は増え続けます。
そんなとき、バランスを整えるのに便利なのがサプリですね。
無論、サプリだけを摂取すれば良いという訳ではありません。
体は未知の宝庫、人類が続けてきたバランスの良い食事には、未だ明らかになっていない大切な要素をふんだんに秘めているはずだからです。
ですから、バランスのとれた食事にプラスαでサプリメントを取り入れましょう。
細胞膜に注目すれば、お肌や毛穴だけでない、体全体の健康を底上げできる!
今回は細胞膜に注目して、脳や体といった思わぬ方向に話が進んでしまいました。
毛穴の黒ずみのサイトあるまじき記事ですよねw
ただし、毛穴の黒ずみなどの体のあらゆるトラブルは健康の基礎、細胞レベルの乱れから始まる!といって決して過言ではありません。
基盤が弱ってからこそ、洗顔程度のちょっとした刺激に耐えられない弱い細胞が炎症を起こし、毛穴を目立たせる、ニキビを引き起こすといった事は否定できません。
そして健康の基盤と言える物こそ細胞膜といえるのです。
DHA,EPAが必須脂肪酸であることを意識して、積極的に取り入れ、よい細胞膜をつくれるよう良く眠り、良く頭と体を消耗し、本当の健康と美をてにいれましょう。