非イオン(ノニオン)界面活性剤を簡単に解説すると、その名の通り、特別な分子結合であるイオン結合を持たない界面活性剤です、、、、難しいですよね、、、?
界面活性剤は、本来お水にくっつかない油系の分子をもったまま、いかに水とくっつく要素を取り付けるか?がポイントとなります。
この水とくっつく部分を親水基と呼び、逆に油系の部分を疎水基と呼ぶのですが、お水とくっつく、くっつかないのには、もちろん理由があります。
静電気力を持っているか持っていないか?です。
※厳密には、もっといろんな要素があるのですが、あくまで大枠でいいます。ですから、テストで言うと△になりますので、悪しからず。
原子というのは、抱える陽子によって、電子を引っ張る力が変わっています。Oは3,4、H2,2といった具合。
その観点で、お水(H2O)の分子内(H2つとO)で抱える電子の引っ張り合いを見たとき、安定した状態ではありません(力が相殺していない)。
そのために、安定(力の相殺)を求めてその他の安定していない分子とくっつこうとする訳です。
お水同士がくっつこうとするのもこの為です。H2OのO部分が他のH2OのH部分と引き合って力を相殺し、安定する訳ですね。逆に油系の物が水を弾くのは、油系は、分子が安定した状態(電子を引っ張る力が安定している)だからなのです。そもそも安定しているもの(静)は、安定を求めるもの(動)に弾かれてまとまっていく訳です。
この話をふまえると、界面活性剤は、いかに安定した分子を抱えつつ(疎水基)、不安定な部分(親水基)を持つか?がポイントとなる訳ですね?
不安定の条件はさまざまです。
その1つが、イオン性を持つか?です。
イオン性がある、これを超簡単に言うと、親水基が水によって変化(電離)して、本来抱えるべき電子のかずに過不足が生じる事で不安定になる要素を持っていることです。この不安定要素を持つ界面活性剤を、陰イオン(アニオン)界面活性剤、陽イオン(カチオン)界面活性剤、両性界面活性剤と呼び、それ以外の理由で不安定要素を持つものが、非イオン(ノニオン)界面活性剤と呼んでいるわけです。
では、非イオン(ノニオン)界面活性剤がどう不安定か?というと、電離などせずとも、お水と同じように、最初から親水基での分子内の電子の引っ張り合いが安定できていないのです。
もうちょっと具体的に言うと、分子内の末端にいくつかのOH(ヒドロキシ基)を持っていて、作りがH2Oととても似てますよね?これにより、非イオン界面活性剤は、他のお水と同じように結束して安定する訳です。
イオン性がある界面活性剤の電離による静電気力と比べ、ノニオン界面活性剤の極性は無刺激といって良いほどタンパク質に優しい傾向にあり、洗浄力の調整もし易い界面活性剤の為、洗顔を低刺激に抑える洗浄補助剤として配合される訳ですね。
今となっては、ほとんどの洗顔フォームに配合されているノニオン界面活性剤ですが、各洗顔フォームにおいて、未だたしかな差があります。両性界面活性剤の配合と合わせて成分を見極めていく事で、さらに深い洗顔フォーム選びが出来るようになります。